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概要:今年初め以降、世界の主要株式市場を比較すると米国株の値動きが他のほとんどの地域をアウトパフォームしている。ただその差は小さく、優劣の逆転をもたらす可能性がある要素も存在する。 具体的に挙げられてるのは、1)米企業の増益率鈍化、2)ドル安、3)中国と欧州の景気改善、4)世界的な貿易摩擦の解消、だ。 S&P総合500種は年初来で11%上昇し、10年前の米国株の強気相場開始以来の比較優
Lewis Krauskopf
[ニューヨーク 1日 ロイター] - 今年初め以降、世界の主要株式市場を比較すると米国株の値動きが他のほとんどの地域をアウトパフォームしている。ただその差は小さく、優劣の逆転をもたらす可能性がある要素も存在する。
具体的に挙げられてるのは、1)米企業の増益率鈍化、2)ドル安、3)中国と欧州の景気改善、4)世界的な貿易摩擦の解消、だ。
S&P総合500種は年初来で11%上昇し、10年前の米国株の強気相場開始以来の比較優位期間がさらに長くなっている。マニュライフ・アセット・マネジメントの資産配分責任者ネーサン・ズーフト氏は「ほとんどの場合、米国株がそれ以外の株をアウトパフォームしているというのはかなり一貫性のあるトレンドだ」と話す。それでも同氏は、このトレンドの永続は不可能だという現実があると釘を刺した。
例えば企業収益を見ると、FTSEラッセルのグローバル市場調査部門が計算した米企業の増益率は2018年が24.4%で、今年の予想は5.3%。これに対して英国を除く欧州の企業の増益率は今年9.1%、新興国企業は13.9%と予想されている。
またリフィニティブのデータでは、S&P総合500種構成銘柄の12カ月予想利益に基づく株価収益率(PER)が16.4倍、欧州のSTOXX指数銘柄の同PERは13.4倍、MSCI新興国市場指数銘柄は11.5倍で、米国の方が割高だ。その上、S&Pとこれら2指数のバリュエーション・ギャップは、過去最大となりつつある。
USAAアセット・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ランス・ハンフリー氏は「市場参加者は米国株の購入に際して非常に高いプレミアムを喜んで支払っているが、われわれの考えでは、米国のファンダメンタルズは必ずしもこれほどのプレミアムを正当化していない」と指摘した。
逆に言えば特に新興国株は割安さが魅力の1つとなっており、バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ(BAML)の2月機関投資家調査では新興国投資が「最も集中した取引」だった。
ドルの値動きも重要だ。今のところ米連邦準備理事会(FRB)がハト派化している割にドルは底堅く推移しているとはいえ、ドルが弱含めば、ドル建て借り入れが大半の新興国を含めた米国以外の株式が値上がりしてもおかしくない。
また投資家は、米中貿易摩擦はいずれ解決すると楽観視している。TIAAバンクの世界市場担当プレジデント、クリス・ガフニー氏は「米中両国が好ましい合意に達した場合、実際に新興国市場に追い風を吹かせ、好影響の度合いは米国よりも新興国の方が大きい。大半の新興国は中国が最大の貿易相手で、全ての新興国市場は何らかの形で中国に依拠している」と述べた。
貿易摩擦解消の期待は、上海総合指数が年初来で22%上昇し、米国株や他の主要株をアウトパフォームしていることにも見て取れる。
欧州のSTOXX指数の年初来上昇率は10%にとどまっている。ユーロ圏の今年の成長率は1.3%と米国の半分程度の見込みで、英国をはじめとする政治的な不透明感もあるため、株価が圧迫されている格好だ。それでもモルガン・スタンレー・ウェルス・マネジメントのリサ・シャレット最高投資責任者は最近のリポートで、ユーロ圏は「緩やかな成長見通しが達成可能に見える」ことから、欧州株の値動きは米国株を上回るはずだとみている。
米国株がアウトパフォームしている理由の1つには、指標におけるハイテク株の比重の大きさもある。MSCIの米国株指数でハイテク株のウエートは25%近くだが、金融株は15%しかない。対照的にMSCIの欧州連合(EU)株指数は金融株のウエートが19%で、ハイテクは6%だ。
足元までは確かにハイテク株や他の高成長株が人気を博してきた。しかし一部の投資家は、この先は金融やその他バリュー株に資金がシフトし、それが欧州株にとって相対的に有利に働く可能性があると予想している。
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