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概要:アクティビスト(物言う株主)として知られるダニエル・ローブ氏は13日、15億ドル(約1630億円)相当のソニー株保有を公表するとともに、ソニーに半導体部門をスピンオフ(事業の分離・独立)し、エンターテインメント事業に集中するよう求めた。
アクティビスト(物言う株主)として知られるダニエル・ローブ氏は13日、15億ドル(約1630億円)相当のソニー株保有を公表するとともに、ソニーに半導体部門をスピンオフ(事業の分離・独立)し、エンターテインメント事業に集中するよう求めた。
ローブ氏率いる米ヘッジファンド、サード・ポイントは株主宛て書簡で、ソニーは「現在、世界で最も割安な大型銘柄の1つ」だと指摘した。またローブ氏はソニーに対し、音楽ストリーミングサービスのスポティファイ・テクノロジーやオリンパスなどの持ち分売却を検討し、資本構成を改善すべきだと主張した。
サード・ポイントはウェブサイトに掲載された同書簡で、スマートフォンに使われるイメージセンサーを含むソニーの半導体事業について、分離すれば5年以内に350億ドル相当の価値を持つ企業になる可能性があるとしている。
ソニーの米部門に電子メールでコメントを求めたがこれまでに返答はない。
エース経済研究所の安田秀樹シニアアナリストは、サードポイントは単独事業の価値の合計よりも全体の企業価値が低く評価される「コングロマリットディスカウントを気にしているのではないか」と指摘。サードポイントの要求も「一理ある」とした上で、収益規模の大きい「ソニーグループの一員としてやる方が投資はしやすい」と話した。
サード・ポイントは13年にもソニー株を取得し、エンターテインメント事業の分離上場を要求したが、14年には売却した。株の買い増しは今年4月にロイター通信が報じ、ソニー株が急騰する場面があった。
ソニーの吉田憲一郎社長兼最高経営責任者(CEO)は5月のインタビューで、サード・ポイントによる株取得について問われ、「特定の投資家についてのコメントはしない」とした上で、「投資家との対話は大事」と説明。情報開示に伴って説明責任が生じ、「自己検証になる」と述べていた。
14日の日本株市場で、ソニー株は一時前日比2.5%高の5468円と続伸した。
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