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シリコンバレー銀行、内部関係者への融資が３倍強に増加－破綻前に
概要：米シリコンバレー銀行（ＳＶＢ）の経営が昨年終盤に悪化し、規制当局からリスク管理の不備が内々に指摘され始める中で、同行が融資の蛇口を開いた相手は内部関係者だった。
米シリコンバレー銀行（ＳＶＢ）の経営が昨年終盤に悪化し、規制当局からリスク管理の不備が内々に指摘され始める中で、同行が融資の蛇口を開いた相手は内部関係者だった。
政府のデータによると、役員や取締役、主要株主、それらと利害関係のある対象者への融資は2022年10－12月（第４四半期）に２億1900万ドル（約290億円）と、７－９月（第３四半期）の３倍強に増えた。
少なくとも20年前にさかのぼるデータで、内部関係者への融資額としては過去最高となる。
米銀としては過去10年余りで最大となったＳＶＢの経営破綻を巡り米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）と議会が調査する中で、同行上層部への融資が急増していたことが注目される可能性がある。預金者が１日で計420億ドルの引き出しに動いたほか、財務補強に向けた資金調達に失敗したことがＳＶＢの破綻につながった。同行を含む米銀３行が今月に入り破綻している。
政府の報告書は融資先やその目的を明らかにしておらず、内部関係者への融資に関連した不正行為疑惑にも言及していない。
破綻前のＳＶＢを監督していたＦＲＢの報道官は、そうした融資に問題があると判断した場合、強制措置を取るか、他の規制当局に照会すると説明。同行の管財人である米連邦預金保険公社（ＦＤＩＣ）の担当者にコメントを求めたが、返答はなかった。
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