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概要:14日の東京外国為替市場では、円相場が対ドルで上昇に転じました。岸田文雄首相が自民党総裁選に出馬しない意向を示したことで、政治の先行きに対する不透明感から円買いが進み、1ドル=146円ちょうどに迫る場面が見られました。
14日の東京外国為替市場では、円相場が対ドルで上昇に転じました。岸田文雄首相が自民党総裁選に出馬しない意向を示したことで、政治の先行きに対する不透明感から円買いが進み、1ドル=146円ちょうどに迫る場面が見られました。
8月14日、岸田文雄首相は9月の自民党総裁選に出馬しない意向を党内関係者に伝えました。午前中の記者会見で、秋の自民党総裁選に出馬しないと発表し、「自民党が変わる姿を示すことが重要で、最も分かりやすい最初の一歩は私が身を引くことだ」と説明しました。9月には退陣し、自民党は新たな総裁を選出することになります。
この発表の影響で、株式市場は突然の不出馬表明を消化しきれず、売り買いが交錯する不安定な展開となりました。日経平均の終値は209円92銭高の3万6442円43銭、一時600円超の下げ幅となりました。2020年8月の安倍晋三首相(当時)の辞任表明時や、一時600円超の上げ幅となった21年9月の菅義偉首相(当日)の自民総裁選不出馬表明時と比べても反応は薄かったです。
また、円は対ドルで上昇し、一時146円066銭に達しました。「候補者とされる茂木敏充幹事長や河野太郎デジタル相が円安修正派と見られていることが影響した」(国内証券)との見方もありますが、その後は円安に振れるなど、こちらも影響は限定的でした。
今年9月には日本の自民党総裁選が行われ、新たな総裁が選ばれた後に岸田首相が辞任することになります。
今年7月の世論調査によると、岸田文雄首相率いる内閣の支持率は低下を続けています。毎日新聞の調査では、国民の70%が岸田氏の再選を望んでおらず、内閣の支持率は21%と低迷しており、13ヶ月連続で30%を下回っています。この支持率の低さは、政治的リーダーの交代を検討すべき「危険水域」とされています。
世論調査のデータは、「ポスト岸田」に対する日本社会の期待を反映しています。2021年に第100代首相に選ばれた岸田氏は、スキャンダルへの対応や増税などで成績が振るわず、政治的実績には不満の声が上がっています。
法政大学の白鳥浩教授(政治学)は、岸田内閣の裏金スキャンダルへの対応が不十分であったため、国民の不満が高まったと指摘しています。この政治資金パーティーを巡る裏金事件を受けて、自民党の多くの派閥が解散し、岸田内閣の支持率は低迷を続けています。
また、首相の最有力候補として、自民党総裁選に4回立候補した元自民党幹事長の石破茂氏が報じられています。現時点で立候補を明確に表明している人物はまだいませんが、主な候補者としては、石破茂元防衛相、河野太郎デジタル相、茂木敏充幹事長、上川陽子外相、小泉進次郎元環境相、小林鷹之経済安全保障担当相、高市早苗経済安全保障担当相の7人が挙げられています。
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