米国のインフレ率が約30年ぶりの高水準に達し、雇用増のペースも加速する中、19日は連邦準備理事会(FRB)当局者から景気支援策の早期終了を示唆する発言が相次いだ。
米連邦準備理事会(FRB)のクラリダ副議長は19日、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、量的緩和の縮小(テーパリング)のペース加速を巡り討議することが「極めて適切となる可能性がある」という認識を示した。
米連邦準備理事会(FRB)のウォーラー理事は19日、持続的な高インフレや堅調な雇用の伸びを踏まえ、FRBは量的緩和の縮小(テーパリング)ペースを加速させ、予想よりも早期に利上げを実施する用意を整える必要があるという見解を示した。
政府は19日の臨時閣議で、過去最大となる55.7兆円の財政支出を伴う新たな経済対策を決定した。新型コロナ対策や成長と分配に向けた対策を盛り込み、民間資金を含む事業規模としては78.9兆円と想定。実質国内総生産(GDP)の押し上げ効果を5.6%程度と見込んだ。
岸田文雄首相は19日、内閣記者会のインタビューに応じ、今回の経済対策の財源について「赤字国債を含め、あらゆる手段、予備費等を総動員して考えていかなければならない」と述べた。今後の金融政策については、日銀の判断に委ねるとした上で、政府は賃金の持続的な上昇を考えていくことを大事にしていきたいと語った。
米アトランタ地区連銀のボスティック総裁は18日、来年半ばには連邦準備理事会(FRB)は利上げを開始する可能性があるとの見通しを示した。そのころには労働市場が、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)前の力強さを回復しているという。
米シカゴ地区連銀のエバンス総裁は18日、現在のインフレ高進が来年に和らぎ、2022年末時点には多くの人が想定しているよりも2%に近い水準に落ち着く見通しのため、米連邦準備理事会(FRB)が忍耐強い政策を維持することが可能という見解を示した。
米シカゴ地区連銀のエバンス総裁は18日、インフレ高進が続くなら、来年の金融政策について柔軟に調整すると述べた。
米ニューヨーク連銀のウィリアムス総裁は18日、米国ではより広範囲にわたってインフレが発生しており、将来の物価上昇に対する期待が高まっているとし、政策当局者はこの動向を注視していると述べた。
米百貨店大手メーシーズは18日、通期の業績見通しを上方修正した。合わせて発表した第3・四半期(8─10月)の売上高も市場予想を上回った。サプライチェーン混乱に伴う影響軽減に向けた対策を実施し、書き入れ時の年末商戦に向け十分な在庫を整えている様子が浮き彫りとなった。
米商務省が16日に発表した10月の小売売上高(季節調整済み)は前月比1.7%増と、市場予想の1.4%を超えて増加した。供給の制約が続く中、年末商戦が早めに始まったことで押し上げられたとみられる。9月の小売売上高は0.8%増と、0.7%増から上方改定された。
米商務省が16日に発表した10月の小売売上高(季節調整済み)は前月比1.7%増と、市場予想の1.4%を超えて増加した。増加は3カ月連続。供給の制約が続く中、年末商戦が早めに始まったことで押し上げられたとみられ、インフレ高進が消費支出を抑制していない可能性を示唆した。
国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)のアロック・シャルマ議長は14日、中国とインドは同会議で石炭火力に関する文言修正を推進した理由について途上国への説明が必要になると指摘した。
米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は14日、今後数カ月インフレ率は高水準で推移すると予想しているが、インフレ高進は一時的である可能性が高く、米連邦準備理事会(FRB)は過剰反応すべきではないとの見解を示した。
高級車ブランドは長年、米国で年末商戦に向けて広告を打ってきた。トヨタ自動車の高級車ブランド「レクサス」の宣伝文句は「思い出に残る12月」だ。
米連邦準備理事会(FRB)当局者は8日、政策金利を巡る議論に焦点を当て始めた。FRBがテーパリング(量的緩和の縮小)開始を発表し、早ければ来年見込まれる利上げへの準備を進める中、このような議論が今後数カ月で活発化する見込みだ。
米シカゴ地区連銀のエバンス総裁は8日、現在見られるインフレ高進がおおむね「一過性」で、供給サイドの圧力解消に伴い収束するという認識を改めて示しつつも、「現段階までに一段の進展があると想定してた」と語った。
新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の影響で過去4週間のどこかの時点で働けなかった米国の労働者数は、10月に100万人超減少した。コロナ感染者数が減少し始め、健康上の懸念から求職していないと回答した人も減少した。米労働省の調査で5日、明らかになった。
米労働省が5日発表した10月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月より53万1000人増加した。予想されていた以上の増加幅となり、第4・四半期の初めに経済活動が勢いを取り戻したことをより鮮明に示した。今夏の新型コロナウイルス感染者数の急拡大が収まったことを受けた。