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概要:Dasha Afanasieva [ロンドン 15日 ロイター BREAKINGVIEWS] - フランスの広告大手ピュブリシス<PUBP.PA>は14日、米アライアンス・データ・システムズ<ADS.N>のデジタル広告部門エプシロンを、44億ドルで買収すると発表。 同社にとって過去最大の買収であり、ターゲット広告への大胆な賭けとなるが、喫緊の課題の解決には結びつきそうにない。 広告業界は構造変化に苦しんでおり、近い将来に苦境
Dasha Afanasieva
[ロンドン 15日 ロイター BREAKINGVIEWS] - フランスの広告大手ピュブリシス(PUBP.PA)は14日、米アライアンス・データ・システムズ(ADS.N)のデジタル広告部門エプシロンを、44億ドルで買収すると発表。
同社にとって過去最大の買収であり、ターゲット広告への大胆な賭けとなるが、喫緊の課題の解決には結びつきそうにない。
広告業界は構造変化に苦しんでおり、近い将来に苦境が和らぐ可能性は小さい。消費財企業はマーケティング支出の削減を迫られている。ピュブリシスは2月、顧客離れにより第1・四半期決算が厳しい内容になるとの見通しを示した。英製薬大手グラクソスミスクライン(GSK.L)や米フィアットクライスラー(FCHA.MI)といった新規顧客を獲得したことは追い風だが、それでもアナリストによると、上期の売上高は横ばいにとどまる見通しだ。
ターゲットEメールなど、データに基づくマーケティングを専門とするエプシロンを買収することで、ピュブリシスは顧客に新たなサービスを提供できるようになる。エプシロンは売上高のほぼすべてを米国で稼いでおり、ピュブリシスの世界的な事業網と組み合わされば力が強まるだろう。
しかしピュブリシスは、大型買収に伴うリスクを重々承知している。前回大枚をはたいたのは、2015年にサピエントを30億ユーロで買収した時だが、わずか2年後にこのうち14億ユーロの減損処理を行った。また、エプシロンの従業員9000人をピュブリシスの7万5000人強と融合させるのも一苦労だろう。
財務面の見通しも楽観的すぎる。ピュブリシスはのれん代を15年間かけて償却することで、現在価値にして4億5000万ドルの節税効果が生まれると説明している。税率を28%と想定し、買収価格からこの試算通りの額を差し引くとしても、BREAKINGVIEWSの計算では、エプシロンの営業利益が昨年の1億4700万ドルから3倍以上に増えなければ、買収のリターンは9%に達しない。エプシロンの売上高が昨年減少していることを考えれば、この目標の達成はハードルが高い。
ピュブリシスの株価は、今月初めの買収報道を受けて下落していたが、正式発表を受けて15日は持ち直した。しかし実際の買収額が報道を上回らなかったことへの安堵感は、一時で終わるだろう。
●背景となるニュース
・ピュブリシスは14日、米アライアンス・データ・システムズのデジタル広告部門エプシロンを44億ドルで買収すると発表した。
・現金で44億ドルを支払うが、節税効果を差し引いた買収額は39億5000万ドルになるとしている。
・エプシロンの2018年の純売上高は19億ドルで、うち97%が米国で得たもの。
・ピュブリシスによると、差し引きの買収価格はエプソンの18年の調整後利払い・税・償却前利益(EBITDA)の8.2倍に相当する。
*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。
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