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概要:新しいキャリアを探そうとしているあなた。新たな人材を探そうとしている企業のみなさん。SNSを使って仕事も人材も見つける時代が来ています。
Facebookに「こんな仕事をしたい」と書き込んでみて……。もしかしたらいいオファーがくるかも。
shutterstock
2018年12月1日、Facebookにこんな投稿をしました。
「今までフルタイムで働いていたのですが、働き方を変えて、プロジェクト単位で仕事をしたいと思っています。何か私が興味をもちそうな面白いプロジェクトがあればメッセージ下さい」
それから半年が過ぎました。この投稿をきっかけに、新しい働き方をスタートしています。
人材会社や求人メディアを使わず
欲しい人材もSNSで見つける時代。
GettyImages
Facebookに、この投稿をしようと思ったきっかけは2つあります。
1つは、Facebookを通して採用した話を連続で聴いたのです。知人の外国人部長が秘書を雇う際に、Facebookでバイリンガルの秘書を見つけて、メッセンジャーで打診して、採用したのです。いわゆる海外でのLinkedInのような使い方です。
また知人のメディア編集長も、自社のスタッフ採用をFacebookに「良い人いたら紹介して」と投稿し、友人経由で採用していました。
日本でも、人材紹介会社や求人メディアを使わずに仕事探しができるのだというのは、新しい発見でした。
2つめのきっかけは、リンダ・グラットンの『Life Shift(ライフ・シフト)』です。人生100年時代だそうです。そうだとすると80歳超えても働くわけです。そう考えると1つの会社でずっと働くのは無理ですし、1社に依存するのは、かなりリスクが大きいと考えたのです。
ちょうどその当時、仕事がひと段落したので、私自身で実験してみようと考えたのです。理想は複数の会社とプロジェクトベースで面白い仕事をすること。これなら1社に依存していないのでリスクを小さくできます。
人材は「保有」から「使用」へ
フルタイムにこだわらない多様な働き方を求める人こそ、SNSを使った仕事探しは向いているのかもしれない。
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少し私自身のことを書いておきます。平成が始まった年、リクルートに新卒で入社し、その後ベンチャー企業で1年間働きました。リクルート時代にはいろいろな仕事を経験しました。子会社の社長や役員も経験しました。仕事探しにとって、これらの経験はプラスに働きそうです。
しかし年齢が高く、転職してフルタイムで働くのは嫌だというのはマイナスになりそうだと感じていました。
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この実験スタートから半年、時代が変わったことを体感しています。Facebookへの投稿に対して10数人の友人が問合せてくれたのです。それに加えて、3社の人材紹介会社からもプロジェクトの打診がありました。結果、そのうちの6社とプロジェクトをスタートしています。
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事業開発、事業拡大、人事制度整備など、私が得意でやりたいプロジェクトばかりです。
ところで、なぜこれらの会社は私にプロジェクトを依頼しようと考えたのでしょう。
2つ理由があるのではないかと感じています。
1つは私に依頼したいプロジェクトがあったということ。もう1つは、人件費を固定費(月給)ではなく、必要な時に必要なテーマで必要な時間だけ仕事を依頼する変動費にできるということです。つまり、社員として自社に「保有」するのではなく、必要な時に「使用」できるということです。IT業界でいうクラウド的に仕事の依頼ができるということです。
私たちの生活も保有から使用に変わっていますが、企業もそうなんですよね。
しかし、数年前だとこのような働き方は無理だったかもしれません。ほとんどの仕事はフルタイム前提でした。実際、今回も人材紹介会社からの案件は、最終的に社長がフルタイム以外は興味がないということで、話がなくなりました。やはり社員として自社に「保有」したいのです。
打診があった話の中でも、自然消滅のように立ち消えになってしまった案件もいくつかありました。プロジェクトとして仕事を切り出すことができないか、あるいは、人材を自社で「保有」する方が良いなどが背景としてあると思います。
「できるメモ」とアウトプットの効果
履歴書よりも、自分が「できること」を棚卸ししよう。
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今回、仕事のマッチングで効果的だったものが2つあります。これは通常の仕事探しにも参考になるかもしれません。
1つは、履歴書・職務経歴書の代わりに準備した「私には何ができるのか」を説明したメモ(以下「できるメモ」)です。フルタイムの転職でないので、履歴書・職務経歴書を使うのに抵抗がありました。この「できるメモ」には、「私ができること」「その概要」、そして実施した「対象(会社名や組織名)」の3項目を書きました。
履歴書・職務経歴書には、過去に自分が「やったこと」を書きます。職務経歴書を読む経営者や人事は、応募者が過去「やったこと」を読み、それを「これからできること」に変換する必要があります。自分が採用する際に、それが面倒だと感じた経験がありました。
「できるメモ」は、その面倒なひと手間を減らすのに有効です。各社が解決したいと考えている課題と、「できるメモ」に記載した「私ができること」が合っているかどうか、簡単に判断できます。
問合せがあった際には「できるメモ」を渡し、具体的な案件があれば、連絡下さいと話したのです。無理に営業するわけではなく、ストレスなくコミュニケーションができたように思います。この「できるメモ」は、通常の転職活動でも役立つのではないかと感じています。
もう1つは、私が定期的にメディアにアウトプットをしていたことがあるのではないかと思います。私は本を書いたり、Business Insider Japanに寄稿させてもらっています。打ち合わせの後に、関連するリンクを送ることで信頼性が高まった感覚があります。メディアでなくても構いません。常に自分の考えをnoteやFacebookに投稿するだけでも良いと思います。
私がやったことは、まだまだ特殊な話かもしれません。1社にフルタイムで働くという安定を求めずに、さまざまな会社の仕事を少しずつするというのは、リスクに感じるかもしれません。
しかし今後は、このような仕事の仕方が安定を生み出す可能性があると思うのです。
副業を認める会社も増えてきました。その際に、ぜひ、上述の2つのことを思い出してみてください。
「できるメモ」を作っておく
考えていることや役立つことをnoteや、Facebookに投稿する。
私自身は、今回の実験を通して、今後も変化に対応できるような気がしています。少しでも参考になれば嬉しいです。
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中尾隆一郎:株式会社中尾マネジメント研究所代表取締役社長。大阪大学大学院工学研究科修了。リクルート入社。リクルート住まいカンパニー執行役員(事業開発担当)、リクルートテクノロジーズ社長、リクルートワークス研究所副所長などを経て、現職。株式会社「旅工房」社外取締役も兼任。
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