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概要:N高等学校は、金融に特化した課外活動「N高投資部」の設立を発表。村上財団のバックアップのもと、実際に株式に投資させたり統計学の授業を受けさせたりして、金融に対して主体的な生徒を育成していく。
N高投資部の設立を発表する夏野剛氏(左)と村上世彰氏。「インベスターZ」や「ドラゴン桜」の作者である三田紀房氏によるイメージイラストも公開された。
学校法人・角川ドワンゴ学園が運営する、ネットを使った通信制高校「N高等学校」(以下、N高)は5月22日、金融教育を目的とした課外活動「N高投資部」を設立した。N高投資部はこの日から50人の部員を募集し、7月1日から投資を開始。部員たちは2020年2月まで投資や統計学に関する授業も受け、同部の特別顧問に就任した投資家の村上世彰氏によるフィードバックを経て、2020年3月に報告会を開く予定だ。
生徒は現金20万円を受け取り、実際の投資を経験
発表会後に先んじて行われた村上氏による特別授業の様子。
出典:N高等学校
N高投資部の大きな特徴は以下の2つだ。
金融を学びたい生徒に対し、投資・統計学の授業をする
部員に20万円〜の現金を与え、実際に運用させる
応募者の中から小論文提出などを経て選ばれる50人(5人1組の計10チーム)の部員は、普段の授業に加え、投資を理解するために必要な統計学などの授業を追加で受ける。
指導には一般的な教材も使われるが、「もの言う株主」としても知られる村上氏も直接指導する。村上氏は現在シンガポールに住んでいるが、来日時の授業だけではなく、ふだん同校が使っているコラボレーションツール「Slack」で村上氏が直接アドバイスをするケースもあると言う。
生徒が行なう投資についてのルール。
N高投資部の最大の特徴でもある「実際の資金の運用」についても、村上氏が創設者の一般財団法人 村上財団のバックアップを受ける。最初、それぞれの部員に提供される20万円は村上財団が用意する。特定の資格を持つ部員が希望すれば、資金を増額してもらうこともできる。増額の条件は、統計検定3級合格などで50万円、同検定2級などで100万円としている。
自著を片手に登壇する村上世彰氏。
この資金を運用し、仮に損失が出たとしても部員本人には一切負担がかからない仕組み。この件について村上氏は「利益が出る必要はない。人間は、失敗したときの方が考える。(N高投資部で)チャレンジできるメカニズムをつくりたい」と話している。
なお、実際の資金や口座を利用するが、あくまでも教育目的であるため、投資先は情報公開の仕組みが整っている東京証券取引所への上場銘柄のみとし、外国為替証拠金取引(FX)や仮想通貨は対象外としている。
また、運用後の残金や利益が発生した際の元本は、任意にはなるが、村上財団に寄付する形。利益分については、基本的に部員個人のものになるが、使い道は村上財団や学校側と相談の上で決めるという。
N高は若いうちから「投資」に触れる必要性を訴える
金融教育の重要性について話す夏野剛氏。
N高投資部の発表会に登壇した、ドワンゴ社長で角川ドワンゴ学園の理事も務める夏野剛氏は、N高投資部設立の理由を「日本の金融業界を変えるため」と説明。
諸外国に比べて金融リテラシーが低いとも言われる日本の状況の打開と、2022年から実施される高校・公民の新しい学習指導要領に「金融を通した経済活動の活性化についても触れること」と記載されたことへの対応、という狙いがある。
今回の施策は、2020年3月の報告会までの期間限定となっている。
今後の方針について夏野氏は「とりあえず1年。一定の成果が出れば検討していく」と慎重な姿勢を示したが、「ここまでの規模(の取り組み)は日本初。継続していきたい」と、N高投資部に対する自信と意欲を表した。
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(文、撮影・小林優多郎)
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