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概要:新型コロナウイルス感染拡大で発生し得る不良債権に対して、欧州の銀行は巨額の引当金計上を回避しようとしている。合計で250億ドル(約2兆7000億円)の貸倒引当金を計上した米銀とは対照的だ。
新型コロナウイルス感染拡大で発生し得る不良債権に対して、欧州の銀行は巨額の引当金計上を回避しようとしている。合計で250億ドル(約2兆7000億円)の貸倒引当金を計上した米銀とは対照的だ。
決算の数字がまだ公表されていないとして匿名を条件に話した銀行幹部や規制当局者によると、貸倒引当金について欧州の銀行は1-3月(第1四半期)に比較的小幅な増加にとどめ、年内の残り期間も同様のアプローチをとる計画だ。引当金の急増を避けるため規則を柔軟に適用することで、当局の承認も得ているという。
各行は巨額の引当金計上を避けるべく、それを正当化する経済予測について監査法人や他行と協議していると、事情に詳しい関係者は述べた。リセッション(景気後退)の度合いを緩く見積もる予測を採用すれば必要な引当額は減り、大規模な政府保証も銀行がデフォルト(債務不履行)リスクを低く算定する助けになる。欧州の銀行は引当金を1年半にわたって分散して計上しようとする公算が大きいだろうと、関係者の1人は語った。
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